「聞かせてください」 　０１．０８．１９　 　サムエル上３：１〜１４，ルカ８：２１

　神の言葉を聞きつつ生きられるのは、幸いです。 今日のみ言葉は、
人々が＜それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた＞（士師記２１：２５）時代のことです。
　自分の好きなように生き、神のことも隣人のことも見えていません。それゆえ、神の言葉は聞こえず、
＜主の言葉を聞くことの出来ぬ、飢えと乾き＞が広がっていました。
不法、悪、不安、悲しみのあふれている時代です。それは、神に見捨てられているとさえ思える時代です。
私たちの生きている時代と共通するような気もします。

　そんな時代のある夜、まだ夜明けは遠いと思われる時間に、＜神のともしび＞は消えてはいなかったのです。
闇の中でも神のともしびは消えないことを、はっきりと知らされます。
　その神は、サムエルに呼びかけます。サムエルは、深い闇の中に生きていたので、神に呼びかけられているとは
思いもしませんでしたが、４度目にようやく神の言葉を聞く備えができ、み言葉を受け止めていきました。
　神は、繰り返し呼びかけてくださる方です。呼びかけに対して、的はずれな反応を繰り返すサムエルを見て、
呼びかけをお止めになりはしませんでした。

　サムエルは「お話ください。僕は聞きます」と、謙遜になって聞く態度になりました。
「聞いてください。僕は語ります」ではありません。自分が話すことに夢中になりすぎて、静まって神に聞く時が
なくなっては、せっかくの神のみ言葉を聞き逃してしまいます。

　「聞かせてください」との思いをもって、聖書を読む時に、私たちは必ず神の言葉に出会います。
時には、この時のサムエルのように罪を指摘される厳しい言葉にも出会います。
　しかし、そんな愚かさを持つにもかかわらず、私たちを励まし、支え、本当に生かす「命の言葉」に出会います。
私たちを救おうとされる愛の言葉を聞くのです。 　

　第１種教会となる私たちは、この闇のような時代の中で、命の言葉を聞き、そして伝えていきましょう。